この日記を読む前に、前回の日記(http://battlecruiser.diarynote.jp/201111081153152854/)をあらかじめ読むことを強く勧めます。
前回の日記の延長であるからです。
繰り返しになりますが、この日記は個人の意見であり、必ずしも正しいとは限りません。
他にも様々な見方、意見があるでしょう。
また、自分の考えを強要するつもりは全くありません。

さて、前回、《石鍛冶の神秘家/Stornforge Mystic》というカードに関して少し意見をまとめてみた。
単体でも強いカードであることはある程度理解していただけたと思う。
→ここでいう「強いカード」とは、腐る場面が少なく、ある程度安定したリターンが期待できるカードのことである。

《石鍛冶の神秘家/Stornforge Mystic》を含むデッキ、「石鍛冶デッキ」が強いのか?
その最大の要因は今回考える「石鍛冶パッケージ」の汎用性の高さが最大の要因であると思っている。

そもそも、石鍛冶パッケージとは何か?
定義するとすると、

「《石鍛冶の神秘家/Stornforge Mystic》と数枚の装備品をデッキ又はサイドボードに組み込むことで、《石鍛冶の神秘家/Stornforge Mystic》によりその場で最も必要とされる装備品をサーチ・戦場に出すことでアドバンテージを得るメカニズムの総称」

以上のようになるだろう。

複数のカードのシナジーという面から言えば、《むかつき/Ad Nauseam》や《Time Vault》+《通電式キー/Voutaic Key》といった、勝利に直結するものもたくさんある。
しかし、石鍛冶パッケージには勝利に直結するようなシナジーは搭載されているとは言い難い。
→デッキによっては特定の装備品を戦場に出せただけで勝利が確定する場合もあるが、そのよう勝利が確定する状況が上記のコンボよりも多いとはとても考え辛い。

では、何故環境を変えるほどまでに強力なのか?
その理由は冒頭の部分でも出したが、他のカードの組み合わせには無い「汎用性の高さ」がそこには存在する。

石鍛冶パッケージの特徴はズバリ、

「石鍛冶パッケージを構成するカードは単体であっても腐ることは少ない」

である。
この当たり前とも言えることが、石鍛冶パッケージの汎用性の高さを生み、「石鍛冶デッキ」をレガシーのメタの一角たらしめるものである。

具体的に考えてみよう。

適切なデッキで石鍛冶パッケージを取り入れた場合、起こりうることは以下の三(四)通りである。
→ここでは、石鍛冶パッケージを構成する手札を「パッケージ内容」と言うことにする

①パッケージ内容が手札にない
②パッケージ内容の片方が手札にある
-1《石鍛冶の神秘家/Stornforge Mystic》のみが手札にある
-2装備品のみが手札にある
③パッケージ内容の二種類両方が手札にある

それぞれについて考えてみる。

①パッケージ内容が手札にない場合
→議論の対象外。パッケージを引きやすくするといった構築はまた別の話である。

②パッケージ内容の片方が手札にある場合

②-1《石鍛冶の神秘家/Stornforge Mystic》のみが手札にある場合
→相手のデッキに対して最も有効な装備品をサーチし、場に出すことで有利に戦える。
この場合、クリーチャーが居なければ《石鍛冶の神秘家/Stornforge Mystic》自身に装備すればよい。

②-2装備品のみが手札にある場合
→そのまま出して、後続のクロックの強化ができる。クリーチャーが戦場に出ていれば尚良い。
《殴打頭蓋/Batterskull》の場合はクリーチャーすら必要が無く、装備する隙もなくなる

③パッケージ内容の二種類両方が手札にある
→状況にあわせて上記②又は③の使い方ができる。

以上のように、パッケージ内容の一枚でも手札にあれば腐ることは少ない。
ライフ等の制限がないことも大きい。
他のコンボパーツではまず稀なことだ。
例えば、《Time Vault》単体が手札にあってなんなのか?
《むかつき/Ad Nauseam》は一枚でOK??
→《むかつき/Ad Nuseam》はデッキをこのカードを中心として構成している。比較するにはおかしい。
普通のデッキで《むかつき/Ad Nauseam》とカード数枚を入れて石鍛冶パッケージ以上のリターンがあるのか?
《丸砥石/Grindstone》一枚でパッケージ内容以上の活躍が出来るのか?
(無論、出来る場合もあるだろうが、どちらが役に立つ場合が大いかが問題だ)
《Voltaic Key》は・・・活躍できるか。

更にデッキとしてみてみる。
主に活躍しているデッキを焦点に扱う。

жANT
ちょっと論外。汎用性が全く違う。
デッキ自体が全てコンボパーツと言っても過言ではないような構築をされているので、比較は出来ない。
むしろ、ANTのメカニズムが他のクリーチャーデッキで活かせるかと言ったらゼロに等しい。
今回議論しているのは、デッキ構築云々ではない。

жHive Mind
《集団意識/Hive Mind》一枚・・・・
《否定の契約/Pact of Negation》単体
→これは使える可能性がある。
《実物提示教育/Show and Tell》をトップ!

各カード単体では役に立たないことが多い。

жSneak Show
《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》一枚。
→・・・・
《実物提示教育/Show and Tell》一枚!!
→・・・・・

他にもいろいろあるが、単体では何もできないカードすらある。
こういったデッキはキーカードがそろえば強いが、揃わないと非常に脆い。
つまり、強い時と弱いときのムラがあり、妨害されやすい。
→例外はキーカード一枚のANT位だろうか。
ANTがLegacyのコンボの中でも強いのはこれも一つの要因であろう。
実際、コンボ同士の対決では非常に強い。

対して石鍛冶パッケージは単体でも機能するカードが多いため、安定している。
トーナメントになれば、勝ち続ける必要があり、そのためには安定した性能が求められる。

最後に、《石鍛冶の神秘家/Stornforge Mystic》が唱えた時点でカードアドバンテージを確保できることを挙げておきたい。

単純にカードだけで考えれば《Hymn to Tourach》と同じだ。
《Hymn to Tourach》では自分-1、相手-2でトータル自分+1
《石鍛冶の神秘家/Stornforge Mystic》では自分+1相手±0でトータル+1
勿論、《Hymn to Tourach》の場合はランダムディスカードであるので、こちらの方が強力な場合も多々ある。
でもコレ、序盤で見た場合の話で、トップ勝負になったときはどちらが良いか・・・
とは言うものの序盤の《Hymn to Tourach》は非常に強力なので、どちらが優れているとは言えない。
中盤でも強いときあるし。
なにより、コンボデッキに対しては《Hymn to Tourach》!!
→《Hymn to Tourach》は例です。カードアドバンテージで例えただけなので、用途も違う。決して《石鍛冶の神秘家/Stornforge Mystic》>《Hymn to Tourach》というわけではない。

言いたかったことは、《石鍛冶の神秘家/Stornforge Mystic》で装備品をサーチされた時点でカードアドバンテージを失っていること。
→つまり、《石鍛冶の神秘家/Stornforge Mystic》デッキに対して勝つには、1対多数交換を継続的に行えるデッキであるか、《石鍛冶の神秘家/Stornforge Mystic》のアドバンテージが出る前に倒しきるデッキであることが必要である。

このように考えると《石鍛冶の神秘家/Stornforge Mystic》自体の強さもよくわかる。
個人的には《石鍛冶の神秘家/Stornforge Mystic》が場に出たら《Hymn to Tourach》を食らった気分だ。
このカードに対抗できるカードは《瞬唱の魔導士/Snapcaster Mage》か《闇の腹心/Dark Confidant》位であろうか・・・
《瞬唱の魔導士/Snapcaster Mage》は一時的でるので《石鍛冶の神秘家/Stornforge Mystic》の方が有利な気もするが、一発逆転の呪文やドローカードをフラッシュバックすることで勝利へとつながることがあるので一概には判断しかねる。
《闇の腹心/Dark Confidant》は2ターン以上場に残っていればカードアドバンテージは逆転できる。それ以上なら・・・
まあ、《石鍛冶の神秘家/Stornforge Mystic》も装備品で場に出てる限りはアドバンテージを稼ぐからこれも判断はできないが。


やっぱり《闇の腹心/Dark Confidant》は強いということか・・・・

あれ?
《石鍛冶の神秘家/Stornforge Mystic》について議論していたはずが!

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