VintageのOathについて@Vintage
2012年2月17日 VintageOath of Druids / ドルイドの誓い (1)(緑)
エンチャント
各プレイヤーのアップキープの開始時に、そのプレイヤーは自分の対戦相手であるとともに、自分よりも多くのクリーチャーをコントロールしているプレイヤーを対象として選ぶ。前者のプレイヤーは、自分のライブラリーの一番上のカードを、クリーチャー・カードが公開されるまで公開してもよい。そうした場合、そのプレイヤーはそのカードを戦場に出し、これにより公開された他のすべてのカードを自分の墓地に置く。
自分の日記を見てみると、Oathに関しての記述が少ないように感じたので書いてみることに。
☆あくまで私的意見です。他の考え方や意見があるのは当然だと思いますし、自分としては相手に自分の考えを強要するつもりは全くありません。
☆自分と違った意見を否定するつもりもありません。
Oathとは《ドルイドの誓い/Oath of Druids》により大型クリーチャーを場に出し、勝利することを目的としたデッキ。
そのカードパワーから《ドルイドの誓い/Oath of Druids》はエクステンデッドで禁止カードになってしまう。
当時はこのギミックを打ち破れるクリーチャーデッキは皆無に等しかったと言っていいのではないだろうか。
その頃を知っている人間からすれば、《ドルイドの誓い/Oath of Druids》のもつアンチクリーチャー能力は言うまでもないだろう。
Vintageでもその力は健在である。
一般に、Oath系デッキは「《ドルイドの誓い/Oath of Druids》1枚を場に出せれば良い」ということが長所として扱われているように思える。
確かにそうだろう。
しかし、逆に使われる側からするとこの言葉は「《ドルイドの誓い/Oath of Druids》さえ出させなければ良い」と解釈出来ないだろうか?
カウンター合戦に負け、《ドルイドの誓い/Oath of Druids》を弾かれたOathはどうすれば良いのだろうか?
→今はVault Keyや《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Clossus》等がある。勿論、二枚目を張りにいくことも。
尚、Oathデッキは《ドルイドの誓い/Oath of Druids》の1枚コンボではない。
相手がクリーチャーを出さない場合《禁忌の果樹園/Forbidden Orchard》との二枚が揃う必要がある。
《禁忌の果樹園/Forbidden Orchard》は単体ではあまり仕事をしないばかりか、相手にクロックを与えてしまう点で非常に問題となる。
五色地形なのは評価できるが。
ちなみに、《禁忌の果樹園/Forbidden Orchard》を引いて《ドルイドの誓い/Oath of Druids》を待っていたら1/1トークンに10点近く削られるということも珍しいことではない。
自分がMUDを使っていたときには二枚の《ミシュラの工廠/Mishra’s Factory》が撲殺したことさえあった。
個人的な意見であるが、Oathの抱える問題は大きく分けて2つあると感じる。
①《ドルイドの誓い/Oath of Druids》からのタイムラグ
②デッキの挙動の不安定
以上の二点だ。
①《ドルイドの誓い/Oath of Druids》からのタイムラグ
高性能なクリーチャーが多数出現してきた現環境では、Oathの誘発は間に合わないことが少なくない。
《ドルイドの誓い/Oath of Druids》の問題点は特別な場合でない限り、効果を得るまでに最低1ターン挟むことが挙げられる。
クリーチャーに頼るデッキの宿命と言うべきか、召喚酔いが存在するため、攻撃するまでには誘発してから1ターン。
更に言うと、《ドルイドの誓い/Oath of Druids》設置後2ターンは相手に猶予を与えてしまう。
この2ターンの間に対処されることも少なくはなく、このターンを少なくしようとしたOathも存在する。
その代表的なものが《ドラゴンの息/Dragon Breath》を搭載した通称「Dragon Breath Oath」。
《ドラゴンの息/Dragon Breath》が付けられるのは《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》であることが多い。
つまり、Dragon Breath Oathでもない限り、Oathを1ターン目に設置出来たとしても、クリーチャーが殴れるのは3ターン後になる。
はっきり言って、LegacyのShow and Tellデッキなら2ターン目に殴ることも可能なわけで、決して早いデッキとは言えない。
→《実物提示教育/Show and Tell》は相手にもカードを出させてしまうので単純な比較はできないが。
Vintageではそこまでクリーチャーデッキが多くないのでクリーチャーの数で押されることは少ないが、実際にLegacyのZoo等が相手の場合、大型クリーチャーを出しても殴りに行けなくなる状況も十分ありえる。
LegacyのSneak Showも同じような状況があるのではないだろうか?
このスピードだけで比べた場合、Legacyでも間違って解禁してくれないかなぁ・・・なんて思ってしまう。
②デッキの挙動の不安定
Oath系デッキの問題点の一つはデッキの挙動の不安定にあると個人的には思っている。
《ドルイドの誓い/Oath of Druids》の誘発型能力により出せるクリーチャーや墓地に落ちるカードの種類・順番に対しては、殆ど介入することは不可能だ。
最も欲しいクリーチャーカードが出てくるとは限らない。
相手方に《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》がいる状況で単体で出てきた《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》が仕事をすることはまずないだろう。
最近出てきた《ルーン傷の悪魔/Rune-Scarred Demon》を搭載したOathは、《ルーン傷の悪魔/Rune-Scarred Demon》のサーチ能力により安定性を高めようとしたのかもしれない。
実際、上手く回れば《ドルイドの誓い/Oath of Druids》の誘発後、相手にターンが渡ることはない。
しかし、《Time Walk》やそれらを回収するカードが墓地に落ちてしまうとプランは大きく崩壊する。
正直、自分自身がそこまで使い込んではいないので従来のOathと比べて安定性は上がったのかは判断しかねる。
言い換えれば、Oath系デッキは「《ドルイドの誓い/Oath of Druids》が誘発したら勝つ」デッキではないのだ。
MUD相手にぶっぱしたら、返しに《写し身人形/Duplicant》や《ファイレクシアの変形者/Phirexian Metamorph》が・・・ということもある。
上記二つのうち、問題となるのはやはり①だろう。
Vintageでは2ターンで勝負を付けるデッキも少なくはない。
又、クリーチャーによっては殴る≠勝利ではないため、一発殴れても返しにGGということも。
上には書かなかったが、キーカードを引けなかった時の脆さもある。
Oathデッキは《ドルイドの誓い/Oath of Druids》とクリーチャーにスロットを取られているため、必然的にVintageの他のカウンター系デッキに対してドロー又はカウンターが少なくなってしまう。
つまり、キーカードが初手に無い場合はどうしても他のカウンターデッキよりも不利になることが多い。
例えば、《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》が手札にあるとしたら、実質的にはその分だけ相手よりも1枚少ない手札で戦うことになる。
問題点を挙げる形になってしまったが、それでも十分に通用するデッキタイプであることには変わりがないと思う。
特に、安定したOathは優勝してもおかしくはなく、Dragon Breath Oathに至っては結構大きな大会で優勝していた。
新しい環境で《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage》のような対策カードが登場したが、それだけで終わるデッキでは無いだろう。
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