久々にMetalworkerデッキ紹介

《精神的つまづき/Mental Misstep》の禁止以来、あまり上位に見かけることが少なくなったMetalworker系。
それが、最近の大会で上位に入っていたので紹介&考察。

Maindeck:

Artifacts
1 《殴打頭蓋/Batterskull》
4 《厳かなモノリス/Grim Monolith》
2 《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》
2 《水蓮の花びら/Lotus Petal》
1 《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
1 《イシュ・サーの背骨/Spine of Ish Sah》
1 《威圧の杖/Staff of Domination》
2 《通電式キー/Voltaic Key》

Artifact Creatures
1 《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》
4 《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemaster》
3 《磁石のゴーレム/Lodestone Golem》
4 《金属細工師/Metalworker》
1 《隔離するタイタン/Sundering Titan》
4 《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》

Artifact Lands
3 《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》

Creatures
4 《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》

Enchantments
2 《血染めの月/Blood Moon》

Legendary Artifacts
1 《精神隷属器/Mindslaver》
2 《オパールのモックス/Mox Opal》

Sorceries
2 《ギャンブル/Gamble》

Artifact Lands
4 《大焼炉/Great Furnace》

Basic Lands
2 《山/Mountain》

Lands
4 《古えの墳墓/Ancient Tomb》
1 《埋没した廃墟/Buried Ruin》
4 《裏切り者の都/City of Traitors》

Sideboard:
2 《真髄の針/Pithing Needle》
1 《火薬樽/Powder Keg》
2 《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
3 《三なる宝球/Trinisphere》
1 《魔女封じの宝珠/Witchbane Orb》
2 《呪文滑り/Spellskite》
2 《鋼のヘルカイト/Steel Hellkite》
1 《血染めの月/Blood Moon》
1 《混沌のねじれ/Chaos Warp》

色は赤単。
最初期のタイプに非常に近い。


《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》をキーカードに据え、なくても《通電式キー/Voltaic Key》や《厳かなモノリス/Grim Monolith》でマナ加速から強力なアーティファクトクリーチャーを唱えることを主眼に置いた構成と取れる。
どこの環境でも、《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》に《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》が付いたら非常に厄介なのは変わらないだろう。
しかし、《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》の大量投入は往々にしてデッキを歪めてしまうため、2枚とある程度抑えられている。
効果自体は非常に強烈だが、多くの装備品とは「クリーチャーを活かすためのアーティファクト」であるため、クリーチャーが少なくなるようでは本末転倒だ。

注目すべきは、最近のトレンドとなりつつあった《虚空の杯/Chalice of the Void》の不採用。
その代わりというべきか、《血染めの月/Blood Moon》が搭載され、妨害を担っている。
《血染めの月/Blood Moon》は2マナランドと非常に相性が良い点も忘れてはならない。

2マナランドによる序盤の《虚空の杯/Chalice of the Void》X=1は非常に強力であった。
しかし、これではキーカードとなる《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》も大打撃を受けてしまう。
→上記のジレンマはよくあり、最近は《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》を諦めて無色にする傾向が強かった。
しかし、《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》自体非常に強力なカードであり、《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》を優先した結果《虚空の杯/Chalice of the Void》が不採用となったのだろう。
ただし、《不毛の大地/Waste Land》による妨害はできなくなったようだ。
色マナを供給する上で、致し方ないということか。《血染めの月/Blood Moon》があれば良いとも考えられる。
→《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》の効果により、他のMetalworker系よりも《イシュ・サーの背骨/Spine of Ish Sah》が活きる
コンボデッキには幾分か脆くなってしまったが、この点に関してはサイドボードの《三なる宝球/Trinisphere》が光る。

《ギャンブル/Gamble》は《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》が場に出ていれば最高のサーチカードであり、この場合「捨てる」という効果が逆に強力なものとなる。
トップデッキ勝負にも強い。
→稀に《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》を持ってきたりも。(運任せの要素が入るが・・・)

《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》はMetalworkerが最近獲得したZoo系に対する最終兵器であり、追加の《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》として《殴打頭蓋/Batterskull》まで投入されている。
加えて、《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》は《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》と非常に相性が良い。
上記二つと《精神隷属器/Mindslaver》が揃えば2〜3ターンは相手をコントロールできる(=勝てる)
→ちなみに、このデッキでは不可能だが、《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》は《世界のるつぼ/Crucible of World》とアーティファクトランド、そして《精神隷属器/Mindslaver》があると無限ターン。
VintageのStaxでは使用される。
その他、追加のアーティファクトを墓地から戦場に出せるので非常に有利に働くことは間違いない。
《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》が単体でも強力であるのも非常にありがたい。

《隔離するタイタン/Sundering Titan》も使い回されたら最近の多色デッキはGGだろう。

サイドボードは《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》を除去から守る《呪文滑り/Spellskite》
の他、《カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Frgemaster》からの《魔女封じの宝珠/Witchbane Orb》でコンボデッキ(主にANTとHigh Tide)から身を守ったり。

問題点はやはり、安定性だろうか。
尤も、《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》一枚でも何とかなるので他のタイプと単純に比べられないが。

無色が流行りつつあるMetalworkerだったが、昔からあったタイプの赤単が結果を出した。
デッキ構築をするにあたって、流行や最先端の情報に振り回されず、昔のカードの中から良いものを見極め、発掘することが大切であると実感した。
まさに、温故知新と言えるだろう。

最近のパワーカードの台頭及びカードパワーのインフレで、昔の優良カードに対する認識が鈍ってはいないだろうか。

コメント

コジスト
コジスト
2012年3月29日21:02

溶接工を使ったMUDが結果をだしていたので、気になっていたところでした。大変参考になりました。
石鍛冶の流行でアーティファクト破壊がサイドに積まれる事が多くなったので、現環境では溶接工を使った方が戦いやすいのかもしれませんね。

MUD/STAX
2012年3月30日0:16

>>こじれっちゃんさん
コメントどうもです。はじめまして。
《ゴブリンの溶接工/Goblin Welder》自体が非常に強力なカードであることに加え、やはり環境にも合っているんでしょうかねぇ。
尤も、結果を出す=強いとはならず、得手不得手やプレイング、そして流行なども結果を出す要素ではあリますが・・・

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