※この日記は私信に近いです※

DNサーフィンをしていて、Moxenを使わないでGush Stormを組んでいた人がいたのでご紹介を。
個人的な意見も入れて大丈夫ということなので。
ありがとうございます!
ちなみに、意見に対して、「こんなカードいいんじゃない?」とか、「その構成はおかしい!」などありましたらご指摘いただければ幸いです。
又、参考程度にお読みください。

まず、下記のようなデッキ。

「Gush Storm くまさんver.」

4《Underground Sea》
3《汚染された三角州/Polluted Delta》
3《Tropical Island》
3《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2《島/Island》
1《Volcanic Island》
1《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》

1《荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus》

4《Force of Will》
4《定業/Preordain》
4《噴出/Gush》
2《精神的つまづき/Mental Misstep》
2《対抗呪文/Counterspell》
2《呪文貫き/Spell Pierce》
2《ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall》
1《Fastbond》
1《修繕/Tinker》
1《ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Will》
1《Regrowth》
1《渦まく知識/Brainstorm》
1《思案/Ponder》
1《苦悶の触手/Tendrils of Agony》
1《神秘の教示者/Mystical Tutor》
1《Demonic Tutor》
1《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
1《誤った指図/Misdirection》
1《知識の渇望/Thirst for Knowledge》
1《商人の巻物/Merchant Scroll》
1《蒸気の連鎖/Chain of Vapor》

3《金属モックス/Chrome Mox》
2《オパールのモックス/Mox Opal》
1《水蓮の花びら/Lotus Petal》
1《Sol Ring》
1《魔力の櫃/Mana Vault》

「Moxenが無いぞ!」は禁句。
加えて、メタは無視する。(←伺ってない)

まずはじめに強調しておきたいことは、「Moxenが必要なのは明らかであるが、それを投入しないでなんとかする」というのがコンセプトであるということ。
《Black Lotus》も入れない。

後で入れる予定なのかも聞いてない・・・・(確認不足ですみません)

①Gushとしてデッキを見た場合、

とりあえず投入できるめぼしいカードとしては、
《Mana Crypt》
《けちな贈り物/Gift Ungiven》

→《Mana Crypt》
単純にマナ加速。
注意することはライフ損失は決して無視できるものではないこと。

→《けちな贈り物/Gift Ungiven》
コンボパーツをかき集める時に非常に強力。
通れば次のターンに試合が決まることも多々ある。
シングルシンボルなのも良い。


逆に、抜いてもいいのは
《Regrowth》
《ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall》×1
《蒸気の連鎖/Chain of Vapor》
ではないだろうか。

→《Regrowth》
土地を戻すことはほとんど無い。そうすると、《瞬唱の魔導士/Snapcanster Mage》でも良い気がする。
戻してもアドバンテージが得られるカードが少ないのもいただけない。
しかし、完全に腐るカードではないので、入れていても良いとは思うが・・

→《ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall》
一般的に、マナ加速、ストームを稼ぐためにも使用されることはあるが、多くは相手に打つことがほとんどである。
また、《金属モックス/Chrome Mox》ではマナ加速とストームを同時に行えないので、Moxenなどがあるデッキよりは必要性は低いだ

ろう。

→《蒸気の連鎖/Chain of Vapor》
とりあえず、メタがあまり定まっていないため、解雇。
主に対策カードのバウンスに使用するのが一般的。
ワールドゴージャーがメタに浮上してきたときは是非。


②妨害要素も考えた場合(メタは無視!!一般的に)
《脅迫/Duress》
《施行囲い/Thoughtseize》
あわせて四枚弱は欲しい。
しかし、土地が多めなため、積むのは難しい・・・・
とりあえず、《脅迫/Duress》×3枚入れてみたらどうだろう?
削るのは《対抗呪文/Counterspell》と《精神的つまづき/Mental Misstep》が候補だろうか。

以上のことから、

IN

《Mana Crypt》
《けちな贈り物/Gift Ungiven》
《脅迫/Duress》×3

OUT

《Regrowth》
《ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall》×1
《蒸気の連鎖/Chain of Vapor》
《対抗呪文/Counterspell》
《精神的つまづき/Mental Misstep》

《脅迫/Duress》は無理やりスペースを確保したので、カウンターがいいかもしれない。
相手の手札を見られることは非常に大きいので是非とも入れたい。
《金属モックス/Chrome Mox》も一枚位は《Mox Diamond》に差し替えてもいいのかなぁ・・・・

他にも《Time Vault》と《通電式キー/Voltaic Key》もある。

>>くまさんへ

このデッキの場合は、コンボスタート目安は土地が4枚位並んでからが安全なのではないかと思います。
理想は前方確認→ストームの形でしょう。
相手ターンエンドの《けちな贈り物/Gift Ungiven》から繋げられると成功しやすくなるのではないでしょうか。
Moxenや《Black Lotus》がないのでマナがきついかもしれませんが、諦めずに!
あとは回してみてだと思います。

参考になれば幸いです。
レガシーでもメタが回り始めた。
もしかするともう回った後かもしれないが。

日本と海外では大きくメタゲームやデッキ構成が異なるようなのでどこでも通じるというメタゲームはないと思って良い。

個人的に感じていることを書きたいと思う。

ご存知、精神的つまづき/Mental Misstepが禁止された後、コンボデッキが再び台頭してくるかに思えた。
しかし、蓋を開ければ確かに、コンボデッキが上位にはチラホラと見受けられるものの、一時期のようにベスト8中の半分近くを占めるような事態は起こらなかった。
むしろ、上位に食い込んでいるコンボデッキは少ない。
これはメタられた末の結果なのか、使用者が少ないからなのかはまだ結論は出ないと思う。

結論から言って、メタは変わったのではなく、以前に戻っただけだと思う。
CTG系が復活の兆しを見せているのも、そのうちの一つではないだろうか。

話を海外に移すと、案の定と言うべきか、瞬唱の魔導士/Snapcaster Mageを使わない青デッキも力を付けてきている。
海外ではデッキを瞬唱の魔導士/Snapcaster Mageに合わせるのではなく、入るデッキにに投入するという形になってきたと思える。
これはこれで一理ある。
もともと強いデッキは瞬唱の魔導士/Snapcaster Mageを無理にタッチしなくても勝利することができ、瞬唱の魔導士/Snapcaster Mageを投入するための投資とリスク、そしてリーターンが釣り合わないことが少なくない。
瞬唱の魔導士/Snapcaster Mageを入れることが自己目的化してはならないと思う。
強いデッキに瞬唱の魔導士/Snapcaster Mageが入るのではない。
瞬唱の魔導士/Snapcaster Mageが入ると強くなるのではない。

「Legacyにおいて瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageはどのような影響を及ぼすか?」(http://battlecruiser.diarynote.jp/201110201952304016/)でも述べたとおり、瞬唱の魔導士/Snapcaster Mageを使うには質的、量的に十分なマナが必要であり、そのためにはマナ基盤調整のためにデッキ構造そのものさえも変える必要がある。
→具体的に言うと、土地の枚数を増やさなくてはならない
つまり、コントロール寄りになる必要が出てくる。
ちなみに、瞬唱の魔導士/Snapcaster Mageも活かせるコントロール寄りのデッキであるという部分と非常に合致しているデッキタイプがある。
そう、CTG系だ。
日本でのCTG採用率が増えてきているのも納得できる。(もちろん、海外でも)
元より、前環境でもメタに食い込むだけの力を持っていたことから、「以前の環境に戻れば、復権する」ということも想像に難くないが・・・・

海外でもCTGの使用者が増えてはいるものの、瞬唱の魔導士/Snapcaster Mageが入っていないデッキも多い。
おそらく、調整中に瞬唱の魔導士/Snapcaster Mageが抜けたのではないだろうか。
もしくは、上記のように「昔に戻った環境なら、CTGがイケる!」と思って構築したのかは不明である。
ちなみにCTGはその特性上、相殺/Counterbalanceによるソフトロックが完成してしまうと瞬唱の魔導士/Snapcaster Mageを含むデッキに対しても有利に戦える。
成果を残せるかどうかはこれからである。

CTGでの瞬唱の魔導士/Snapcaster Mageの有無はどちらが正解かなのだろうか・・・
その決着は近いうちに分かるに違いない。
両方アリってこともありえる。
でも、その場合は、単にCTGが環境にあっているだけ、という捉え方も出来てしまうと思う。

ちなみに、私見としては、瞬唱の魔導士/Snapcaster Mageはテンポデッキに対して手放しで四枚投入できるカードではないと思っている。
コントロール寄りなら非常に合ったカードである。
テンポデッキでも確かに強いかもしれないが、使えるマナが少ないため、最大限にその力を活用することは難しいだろう。
又、序盤に墓地がない状態で手札に来た場合は他のカードの方が仕事をすることが間々ありそうでならない。
巷では瞬唱の魔導士/Snapcaster Mageの評価が高くなっていることは前の日記で書いたと思う。
(個人的にはDredgeがSnapcaster controlに対するソリューションであると感じているし、何かやらかすのではないかと期待している。)

魔導士/Snapcaster Mageが強いのなら、このカードが弱いハズがない。
だって、毎ターン土地にフラッシュバックを与えるようなものだから。(厳密な意味は違う。ただのフラッシュバックよりも良い)
その汎用性の高さは統率者戦[EDH]で一時禁止カードにもなっていたことからも想像出来るのではないだろうか?
しかし、現在のLegacyでは③マナであり、やや重く、他にも優秀なカードがたくさんあるためそこまでの使用頻度ではない。
世界のるつぼ/Crucible fo Worldが投入され、真価を発揮するためにはある程度のコントロール要素を持たなくてはならず、精神的つまづき/Mental Misstep禁止後のレガシー環境ではコントロールが生き残るには少々辛いところがある。

で、MUDでの世界のるつぼ/Crucible fo Worldについて少し個人的な考察を。

まず、MUDでは序盤に裏切り者の都/City of Traitorやモックス・ダイアモンド/Mox Diamondで土地を捨てる場合が他のデッキよりも多い。
そのリカバリーとして使えるのは悪くない。
特に、古の墳墓/Ancient Tombはダメージが非常に痛いので後半ではむやみに起動は避けたい。
そこで裏切り者の都/City of Traitorが使えることはダメージレースで負けにくくなることを意味する。

又、ミシュラの工廠/Mishra’s Factoryを再利用できることも大きい。
これは無限2/2(3/3)のチャンプブロッカーになるだけではない。
Kuldotha MUDの場合はアーティファクト・土地もあわせて回収することで、カルドーサの鍛冶場主/Kuldotha Forgemasterの能力を複数回起動することにも役立つ。
ミシュラの工廠/Mishra’s Factoryをクリーチャー化→チャンプ→生贄というのは常套手段。
ミシュラの工廠/Mishra’s Factoryはブロック時にパワーが3あるのもポイントで野生のナカティル/Wild Nacatlにも相打ちが可能。(賛美されたら大変だが)
複数引けばパワーは4になるので盤石である。

他にもいろいろあるが、世界のるつぼ/Crucible fo Worldの最も注目すべき役割はご存知、不毛の大地/Waste Landの再利用である。
MUDの強みに、この二枚カードのシナジーがあることを忘れてはならない。
マナ拘束を継続的なものとし、場合によっては試合が決まることさえありえる。
特に、三なる宝球/Trinisphereを入れている場合は非常に強力。
三なる宝球/Trinisphereは瞬唱の魔導士/Snapcaster Mageのフラッシュバックも唱えづらく出来るので今後のメタにはあっているかもしれない。

もちろん、構成により入らないこともあるが、Vintageではまず入ってくる。
この場合は上記不毛の大地/Waste Landeに加え、露天鉱床/Strip Mineとの凶悪なコンボの存在もあるが・・・


追記
ミシュラの工廠/Mishra’s Factoryはいわゆる召喚酔いの場合は3/3にはなれません。一応、念のため。
Timetwister (2)(青)
ソーサリー
各プレイヤーは、自分の墓地と手札を自分のライブラリーに加えて切り直す。その後、カードを7枚引く。


言わずと知れたPower9の一角を担うカード。
巷での評価はほかのPower9と比べてあまり高くないらしい。(値段も・・・・)
その上、EDHにすら入れることが可能である。

しかし、このカードは実は非常に強力なカードなのだ。
TimetwisterについてVintageプレイヤーならまだしも、ほかの環境のプレイヤーと話すとだいたい、「もっと強いカードがあるじゃん」的なことを言われる。
具体的にはヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Willだ。
あながち間違ってはいないと思う。
しかし、個人的にはヨーグモスの意志/Yawgmoth’s WillがTimetwisterを超えるとは思っていない。
もちろん、Timetwisterがヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Willを超えるとも思ってはいないが。
それ以前に、Timetwisterとヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Wilを比較する自体がおかしい。
むしろ、平等な条件で比較なんてできない。
つまり、どちらが強いかなんて言える訳がない。
はっきり言って、無条件に「Timetwisterがヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Willより弱い」なんてことを言える人はちゃんと考えてカードを評価をできない人に違いない。
→後で説明します。
口が悪くなってしまった。失礼します。

Timetwisterについて話すにあたり、このカードの特徴をまとめてみたい。
自分が思いついた主な理由は下記の4つ。(もちろん、他にもあるかもしれないし、人によって違うだろう)

①ソーサリーである
②3マナである
③不確定要素がある(解決後の双方の手札の内容)
④墓地のカードが無くなる


次に、他のPower9と比べて、使用率が低い理由(=このカードの欠点と言えるかもしれない)について考えてみたい。

まず、①に関しては言わずもがな。
インスタントの方が良い場合が多いが、こればかりは諦めるしかない。
②については後ほど述べるが、3マナ以上の効果を持つことが多々あるので、単純に重いとは言えない。
この呪文が重く感じるのはほかのPower9が軽いからである。
ちなみに、効果自体はPower9の中でも非常に強力なものであるので、費用対効果を考えると十分通用する。
次に③番。
この特徴により、このカードの評価がほかのPower9とは別れてしまっている。
この不確定要素は多くのデッキにとって嫌われる。
だから、入りずらいのだろう。
これは納得できる。
しかし、③の要素があるからこそ、TimetwisterはPower9に値するとも言える。
理由は後述する。
最後に④これは主にヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Willとのディスシナジーになり、最近は瞬唱の魔導士/Snapcaster Mageの登場によりデメリット面が加速されている。
逆に墓地対策に使えないが、そのような状況は極めて稀である。まあ、知っていれば役立つかも。
・・・・・役立つはずないか。
7枚お互いに引いて、同じマナ基盤を持っている場合、最初にマナを沢山使えるようになるのは相手のターンからなので、相手が有利という考え方も出来るかもしれない。

次にこのカードの長所を説明したい。

①と②については省略する。
これらはプレイング云々で変えることのできないものであるため、全く同じ効果を持つ呪文が出たのでない限り、議論するのは不毛だ。

先に④について。
墓地をライブラリーに加えることで、自分のカードが再利用できることになる。勿論、相手も。
ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Willとのディスシナジーを形成するということは相手のヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Willにとってもディスシナジーであるので、次のターンに決められそうなときは唱えてみても良いかもしれない。通るかわからないが。
④は突き詰めていっても、結局どっちのアドバンテージになるかは決着がつかないだろう。
ここで言いたいのは、④に関しては絶対的な欠点・ディスアドバンテージにはならないということだ。

そして③番。
よく、相手に解決前よりも良い手札を提供してしまうという欠点が挙げられているが、実はそうでもない。
もちろん、そのような欠点もゼロではないが。

まず、Timetwisterの威力を発揮できるプレイとして第一に挙げられるのが開始数ターンで唱えること。
第1ターンに唱えられれば尚良い。
例えば、
A:土地セット→Black Lotus→Timetwister。(この場合、1マナ浮く)
他にも、
B:青マナが出る土地→Mana Crypt→Timetwister
とか、
C:とりあえずSolo Moxenが二枚あれば唱えられる。
よく起こることではないが、珍しいとも言い切れない。
そして、第2ターンならまず唱えられるだろう。

ところで、もし先手第1ターンにこの展開が決まったとしよう。
どのようなことが考えられるか。
まず、Aの場合。
自分は土地をセットできているので、この後の展開において土地事故を起こすということはまず無い。
TimetwisterでMoxなどを引ければしめたものである。
そうでなくてもある程度は戦えるだろう。
(ちなみにこのカード、唱えたあとは打ち消されでもしない限り、マナは使うものの、ハンドアドバンテージを失わない。これも強さの秘訣。)
ところで、相手をはどうだろうか?
より良い手札になった??
まあ、関係ないんじゃない?
だって、そもそもキープした手札なんだもの。
即死コンボが決まる手札になったらそれは確かに失敗だが・・・・
それよりも、事故を起こす可能性の方がよっぽど高いのではないだろうか?
しかも、マリガンは当然出来ない。
→特に、Dredgeに至っては死活問題で何もできなくなる可能性が十分ある。
かなり危険な状態ではないだろうか?
ちなみに、はじめに置いた土地がLibrary of Alexandriaであった場合は更に1枚ドローと訳が分からない。(まず、考えなくていいが。)
運が良いと(悪いと??)1ターンキルが出来てしまう。

BやCの場合でも、次のターンは青を含む3マナ以上が出ることがほぼ確定しているので、Timetwisterの解決後に土地事故を起こすことは相手よりも少ない。
むしろ、Moxと土地を含めて2枚展開できれば、かのAncestral Recallと同等、3枚以上展開できたならAncestral Recallを超えるアドバンテージを獲得できる。
しかも、相手を事故らせることも。

つまり、唱えられればたった1枚で1ターンキルの可能性を持っているカードであり、そんなカードはMagicの中では殆ど存在しない。
しかも、3マナ。

なに??
相手がマリガンして手札が5枚位の時に唱えたら損じゃないか??
じゃあ、唱えなければ良い。Force of Willのピッチコストにでも当ててあげれば喜ぶんじゃない?
逆に、自分がマリガンしたときには早めに唱えることでマリガンによるアドバンテージ損失を最小限に抑えることもできる。
→通れば、だが。つまり、相手がマリガンをした時のTimetwisterはほぼ確実にマストカウンターに値する。(次のターンに勝てるとかだったら話は別)

効果の薄い中盤なら、自分の手札が相手の手札よりも少なくなった時を見計らって唱えればよい。
ハンドアドバンテージは確実に得られる。(質的なものは保証できない)
コンボ中に手札が欲しいときにも。

こう見てみると、非常に強力な呪文であることがお分かりいただけただろうか。
そして、相手からするとTimetwisterはマストカウンターであることが多く、まず、通してもらえない。
しかも、ソーサリーなので打ち消された場合、自分のターンでの行動が非常に制限される。
これこそがTimetwisterが使われていない理由なのではないだろうか?
言い換えると確実にカウンターの目標にされるカードであり、3マナ・ソーサリーという点が更に拍車をかけている。
そして、打ち消された時のディスアドバンテージが他のPower9よりも多くなってしまう。(マナコストが最も大きい)
だから、Power9で使われにくい。
逆に、適切なタイミングで唱えられて通れば非常に強力な呪文である。

この文章を読んだアナタ、適切なタイミングでTimetwisterを唱えて/唱えられて「みんなアドバンテージ」なんて言えますか?

最後に、ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Willとかそのほかのカードと比べられない理由を少し。
ズバリ、
「ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Willを開始第1ターン目に唱えたらどうなるか?」
この質問でお分かりいただけるだろう。
ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Willをはじめとした他の強力なカードは使われるタイミングや環境を整えた上で唱えられ、強力であると評価されることが非常に多い。
確かに、墓地にたくさんのカードがあり、まな基盤が整っているときに解決したヨーグモスの意志/Yawgmoth’s WillはPower9をも凌駕するだろう。
通電式キー/Voltaic Keyがある状況下でのTime Vaultに至っては完全に試合を決める。
しかし、そういった下準備をしてから唱えているのであって、試合の最序盤になんの下準備もなく唱えられるPower9やその他のカードとは比べられるはずもない。
むしろ、比べること自体、無意味だ。
よく、「強いカード」という議論があるが、個人的にはそういったことも踏まえて議論するべきであると思っている。
※注意※
この記事は特定のジェネラルについての考察はありません。

最近、統率者のプレイヤーが増えている。
公式のフォーマットではないが、ある程度の禁止カード等が制定されてきた。
今回は統率者について自分の考えを書いてみたい。

まず、統率者が他の環境と違う理由であるが、それはズバリ、「一般的に多人数で行われること」であると思う。
そして、多人数で行われることによって以下の特徴が出てくる。


①必ずしも強いデッキが勝つ環境ではない。

場合によっては1対多数もあり得る。
いくら強いデッキであっても、1対多数はつらい。
仮にそんな状況でも勝てるジェネラルがいたら、禁止にすべきであり、これが禁止ジェネラルの基準になるのではないだろうか。
ただ単に「強い」というだけで禁止にするのはおかしいと個人的に思っている。
尤も、この環境は「強いデッキ」の意味が非常に曖昧であると感じる。
何故曖昧なのか?
そもそも、多くの場合は強いデッキ=勝てるデッキである場合が多い。
しかし、前述のように1対多数になった場合は正確な判断が出来ない。
事故ったデッキが放置され、気づくと周りがつぶしあって漁夫の利を得て勝利する場合も少なくない。
加えて、勝利条件が曖昧であるからだ。
一番多くのジェネラルを倒したデッキが勝つのか、最後まで残っていたデッキなのか、もっともダメージを与えたデッキなのか・・・・
勝利条件を明確にすべきだと思う。

しかし、趣味のデッキも活躍出来る、好きなカードを無理やり組み込んでもある程度戦える、といった意味では面白い環境であり、人気がある理由の一つだろう。

誰が勝つかわからないから楽しい。
そういった意味ではギャンブルにも似ているのかもしない。
この誰が勝つかわからないドキドキ感も楽しみの一つではないだろうか。


②協力できる

最近の人気ネットゲームのウリは協力プレイ。
やはり、他人と協力してより強大な相手を倒す過程は面白いと思う。
倒した後また敵同士に戻る場合が多いが・・・・・


③1対1のプレイングスキルとはまた別のスキルが必要。

所謂「交渉」であったり、ブン回っているハンドでも小出しにして展開が遅れているように見せかけるなどがある。
このスキルが上手いと相当有利に試合を展開することが出来る。
このようなスキルは持っていると社会人としても役立つに違いない。
敵は少ない方が良い。
しかし、これってMagic本来のスキルなのだろうか。それで勝てるのならMagicに必要なスキルとも言えなくはないが・・・・・・

また、個人的感情によっても結果が変わる。
もし相手が自分の好みの人物で危険なジェネラルを場に出し、
「別にソープロが怖いわけじゃなんだからね!除去してもいいんだからね!私は困らないんだからぁ!!」とか何とか言ってきたらどうだろう?
相手が彼氏・彼女(もちろん、仲の良い友人でもOK)の場合を想定してもいい。
他人と同様の行動が出来るだろうか?

他のフォーマットなら相手がだれであろうと、勝つには倒すしかない。
相手がどんなに気に入らない人物であっても相手の引きが良ければ敗北する。
だが、統率者戦では自分の気に入らない相手を優先的に狙うことで道連れや足を引っ張ったりできるので相手の手札がどんなに良くても勝たせないことが可能である。
もちろん、逆もあり得る。

後は、あまり言いたくはないが開始前に「私を勝たせてくれたらあなたに○○ないいことがありますよ」と交渉され、試合結果を操ることも不可能ではない。
1対1であれば、自分が断れば良いだけだ。
しかし、周りもそうだとは限らない。
自分がそのような事を拒否したとしても、止められないこともある。
多人数という制約上、このようなことが起こりやすい構造であるのは確かである。



最後に個人的に思っていること(主にこのフォーマットに対する不満??)をちょっと。箇条書きですが。

★「マッチに勝つ」の定義があやふやなのは先述した通りであり、早めに制定してほしいと思っている。
最後に残ったデッキが勝者、というのでも良いが、前述の理由からあまり賛成はしかねる。
むしろ、多くのジェネラルを倒したデッキとかのほうが良いのではないかと個人的には思う。

★なんだかんだいって使えない在庫整理ではないのか?とも思えてしまう。(特にFoil)
→でも、使われていないカードがたくさん使われていることも事実なので、それらのカードにとっては良いことだと思う。

★禁止カードについて。
個人的には何故Timetwisterが禁止でないのかが不思議でならない。
→1ターン目に唱えられないからなのだろうか?
しかし、わかっている人もいると思うが、このカード、実は非常に凶悪な呪文である。
これを唱えて、「みんなアドバンテージだよ!」なんて言ってはいけない。本当に危険な呪文で、詭弁に過ぎない。それか、わかっていないかのどちらかだ。
機会があったら書こうと思っている。
また、なぜSol Ring/太陽の指輪が良くってMoxシリーズがだめなのだろうか?
個人的には多くのデッキにおいて、Sol Ring/太陽の指輪の方がMoxシリーズよりも適していると感じることが多々ある。
これは、ずいぶん前になるが、Zvi氏の記事であるTop Artifact All TimeでもZvi氏は同じようなことを言っている。

言いたいことを色々書かせてもらったが、やっていて楽しいフォーマットであることは変わりがないと思う。
だからこそ、口を出したくなってしまうのかもしれない。
※この日記を読む前に前回の日記を読むことを強く薦めます※

最近、前回書いた瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageが活躍を始めたらしい。
Vintageで。
まずは下記のレシピを見てほしい。
そしてデッキの感想とどのように動くか、何故そのカードが入っているのかを自分なりに考察してもらいたい。

Maindeck[60]

Creature [8]
1 荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus
4 闇の腹心Dark/Confidant
3 瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage

Instant [14]
1 吸血の教示者/Vampiric Tutor
1 Ancestral Recall
4 Force of Will
1 渦巻く知識/Brainstorm
3 Mana Drain
1 神秘の教示者/Mystical Tutor
3 呪文貫き/Spell Pierce

Sorcery [8]
3 思考囲い/Thoughtseize
1 Demonic Tutor
1 修繕/Tinker
1 伝国の玉璽Imperial Seal
1 Time Walk
1 ヨーグモスの意志Yawgmoth’s Will

Artifact [11]
1 Mana Crypt
1 通電式キー/Voltaic Key
1 Mox Sapphire
1 Mox Emerald
1 太陽の指輪/Sol Ring
1 師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top
1 Mox Jet
1 Mox Pearl
1 Time Vault
1 Black Lotus
1 Mox Ruby

Planeswalker [3]
3 精神を刻むもの、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor

Land [16]
1 島/Island
2 汚染された三角州/Polluted Delta
2 溢れかえる岸辺/Flooded Strand
2 沸騰する小湖/Scalding Tarn
4 Volcanic Island
4 Underground Sea
1 トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy

sideboard[15]

4 狼狽の嵐/Flusterstorm
1 暗黒波/Darkblast
4 赤霊波/Red Elemental Blast
3 根絶/Extirpate
3 紅蓮地獄/Pyroclasm

このレシピをどう読み取っただろうか?
以下は個人的な感想。読者の意見と違うことも多々あるに違いない。
デッキに対する感想なんて正解も不正解もない。だから、これから述べる意見が絶対なんてことはない。間違ってることもある。
このことは頭に入れておいてほしい。

デッキを見る限り、Bob Gush/Tezzeret’s Vaultを改造したものらしい。
Tezzeret’s VaultにBob Gushのキーカードである闇の腹心/Dark Confidantを入れ、その上、瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageを追加したと考えられるし、もしくはBob Gushのストームを削り(Gushをなくす)そのスペースに瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageと追加の精神を刻むもの、ジェイス/Jace,the Minde Scluptorを入れたとも取れる。
どっちのデッキがアーキタイプかは製作者に聞いてみなければわからない。

印象としてはかなりコントロール寄りのデッキになっている。
むしろ、コントロール寄りになってなかったら異常なのだが。(理由は前回の日記参照)
理由??
Snapcaster Controlってコントロールって名前に入ってるからだろ!!
なんて言ってはいけない。

そのように感じた根拠はメインからMana Drain、呪文貫き/Spell Pierceを多数(特にMana Drain)搭載し、土地が16枚と比較的多めであることだ。
呪文貫き/Spell Pierce×3はともかく、昨今のVintageで青いデッキといえどMana Drainを3枚も搭載しているデッキは少ない。いや、少なかった。
もちろん、搭載しているデッキもあった。

Vintageでは俗に言う「確定カウンター」は非常に少ない。
強いて言うならForce of Willくらいだ。
なぜならば、呪文貫き/Spell Pierce等の呪文でも相手にマナに余裕がないことが多く、大概は「確定カウンター」であり、十分だったからだ。
むしろ、(青)であったため非常に唱え易い。
このことはマナに余裕が出る後半戦に持ち込むデッキが少ないことを意味する。
※ちなみに、そのようなデッキでも互いに妨害をして長期戦になることは少なくない。
しかし、デッキコンセプトはなるべく早めに決着をつけることであり、そのコンセプトに合うのは呪文貫き/Spell Pierceなので、グダった時に呪文貫き/Spell Pierceが手札にあるのを

見て「構築がなってない!」とはならない。この場合、呪文貫き/Spell Pierceが有効なマナ基盤のうちに勝利しきれなかっただけである。(そうなるのは避けたいが・・・)

呪文貫き/Spell Pierceは後半戦においても有効な場合はあるが、信頼度はガクンと落ちる。
→例えば、後半のAncestral Recallは元が1マナの呪文であるため、無色コスト②増やしたところで、3マナであり相手は可能なら喜んでマナを払うに違いない。
それに加え、無色=Moxや太陽の指輪/Sol Ring(以降Solo Moxen)とMana Cryptで支払える。この点が非常に重要!!

つまり、長期戦になって相手がSolo Moxenを多数展開してきた場合、通したい呪文をマナを浮かせて唱えるだけで呪文貫き/Spell Pierceは紙同然となる。
役立つと言えばForce of Willのピッチコストになったりブラフになるくらいだろうか。
トップ勝負になればなおさらで、あまり引きたくないカードになる。

Mana Drainはどうだろう?
実はこのカード、非常に瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageと相性の良いカードである。

まずはMana Drain自体について考えてみよう。

Mana Drain (青)(青)
インスタント
呪文1つを対象とし、それを打ち消す。あなたの次のメイン・フェイズの開始時に、あなたのマナ・プールに(X)を加える。Xはその呪文の点数で見たマナ・コストの点数である。

効果は有名な呪文な方ではないだろうか?

この呪文のポイントは3つ
①(青)(青)が必要
②確定カウンター
③場合によってはマナ加速にもなり得る

Mana Drain①の要素により、高速デッキ相手には向いていない。
しかし、前述の通り後半戦ではマナ基盤が安定ため②の要素が活かされ、非常に強力な呪文となる。
③はおまけだ。しかし、このおまけがあるのとないのでは全然違う。

ところで前回の日記で瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageを活用されるためには、「質的・量的に十分なマナ基盤が必要である=比較的マナ基盤がそろう低速環境」が必要であることはわかっていただけたと思う。

このデッキはマナ基盤が整う後半戦を意識したからこそ瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageが入っているのであり、その後半戦で役立つMana Drainを搭載しているのだ。
つまり、瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageを使う=マナ基盤が整った状態での呪文の打ち合いが増える→確定カウンターであるMana Drainが活きる
という仕組みだ。

また、Mana Drainが唱えられ、通った場合は次のターンに瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageが通れば、ほぼ確実にアドバンテージを確保できることを意味する。
説明すると、
まず、Mana Drainが唱えられた時には
Ⅰ、Mana Drainの前にはいくらかの呪文を唱えている場合が多い。後半なら尚更。
Ⅱ、Mana Drainを唱えられるということは(青)(青)が確実に出せる状態である。
以上のようなシチュエーションであることが多い。
ここで、相手の2マナ呪文を打ち消したとしよう。
次のターンに使えるマナは最低でも(2)(青)(青)。
瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageを唱えるので、利用できるマナは(1)(青)+α
このデッキの場合、もしUnderground Seaがあるなら墓地にある、Force of Willを除くすべてのインスタント及びソーサリーの呪文をフラッシュバックで唱えることが可能である。
これは、ダブルシンボルのカードがこのデッキにおいてMana DrainとForce of Will以外入っていない(インスタント・ソーサリー限定)からこそ出来る芸当であり、おそらくそれを見越して軽く、シングルシンボルの強力なインスタント・ソーサリーを入れているのであろう。
もし1マナ余分に出るなら修繕/Tinker→荒廃鋼の巨像/Brightsteel Clossusで逆襲したり出来るし、一マナも出なくてもAncestral RecallやTime Walkが墓地にあるればまずアドバンテージを稼ぐことが出来る。
Force of Willを打ち消した日には・・・・・

後半戦にこだわるのでは呪文貫き/Spell Pierceいらないじゃん。いっそMana Drainを4枚いいじゃん。あと、瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageとか精神を刻むもの、ジェイス/Jace,the Mind Scloptor増やせば。という意見もあるかもしれない。

ここまで後半戦に持ち込むことでこのデッキが活きてくることばかりを強調したが、そのためには前半に予想される相手の熾烈なプレイを何とかして裁く必要がある。
そのためには呪文貫き/Spell Pierceが必要不可欠だ。いくら後半使いにくくなると言っても、それまで生き延びるのには必要なのだ。
一応、カウンターの応酬になった時には頼りになるし・・・・・
思考囲い/Thoughtseizeも相手のキーカードを抜くことで速度を落としてくれる。
呪文貫き/Spell Pierceは非常に優秀な呪文で、序盤の殆どの呪文をはじくことが出来る。
クリーチャー以外は。
つまり、このデッキは呪文貫き/Spell Pierceが効かないクリーチャーを高速で展開されるには非常にもろいということになる。
対処できるカードがメインデッキではForce of Willと思考囲い/Thoughtseizeしかない。
また、序盤にカウンターの打ち合いがあまり出来ず、Mana Drainは重いためカウンター合戦にも弱い。
後半にならないと複数カウンターを打てないので、高速コンボデッキも苦手だろう。(手札破壊→コンボスタートでアウト)
どうしよう・・・・

そこで、サイドボード。
紅蓮地獄/Pyroclasm3枚
暗黒波/Drak Blast1枚
Oh......
Fuck’in Creatures!! Damn it!
(理由は省略)

狼狽の嵐/Flusterstorm4枚、赤霊波/Red Elemental Blast4枚、根絶/Extirpate3枚
I hate Combo Decks!!

まあ、妥当だわな(笑)

他にもいろいろあるが、このあたりで。
デッキ一つで非常にたくさんの議論が出来る。他の環境も出来るが、Vintage環境のデッキは中でも特に議論の幅が広く、レシピを見ても面白いと思う。
Vintageの魅力の一つだと思う。

これはまだ分からないことであるが、もしこれからも瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageが使用されるならどうなるだろうか?
ちなみに、今回はメタゲームに関することではないのでそういったことを知りたい人は読まなくていい。

個人的に思ったのはこれまで以上に
①不毛の大地/Waste Landが価値を上げる。
②瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageを含むデッキは色事故を恐れて2色にとどまることが多くなる→多色化の抑制及びシングルシンボル呪文が増える。
上記の二つだ。
いきなり言ってもわからないと思う。
その結論に至った自分の考えを説明したい。
(追記:もちろん、この予想以外にも、周りが瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageだらけになってしまうとかもあり得るが・・・・)

まず、瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageの能力を思い出してもらいたい。

Snapcaster Mage / 瞬唱の魔道士 (1)(青)
クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)
瞬速
瞬唱の魔道士が戦場に出たとき、あなたの墓地にあるインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚を対象とする。それはターン終了時までフラッシュバックを得る。そのフラッシュバック・コストは、それのマナ・コストに等しい。(あなたはあなたの墓地にあるそのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。)
2/1

これを見てどうとるかだ。
もし、瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageが使用され続けた場合、それはある程度環境が低速を維持し続けるということに他ならないと思う。
理由は、瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageはフラッシュバックを与える能力であり、最低でも(1)(青)+αのマナが出せる環境であるということになるからだ。
つまり、0マナ呪文でない限りは土地又はマナクリーチャーが3つ以上並ぶことが必要であり、そうなるのは2、3ターンで終わる環境ではまず不可能である。
私見だが先の精神的つまづき/Mental Misstepの禁止はこのカードの登場が前提にあったのではないかと思う。
いくら代替コストでと唱えられないとはいえ、1マナに対する確定カウンター(しかも、それ自身が1マナで唱えられる。(Φ)なので無料でもOK!!)の再利用はあまりにも危険だ。
剣を鋤に/Swords to Plowshares等が簡単に弾かれてはクロックパーミッションを止めるすべが非常に限られる。

話がそれてしまった。失礼。
ここで、瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageをしっかりと使うには青を含むマナ基盤の強化が必要になる。
もし、青マナを出す土地が一つしかなければ、瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageは青マナの呪文に対してフラッシュバックを持たせても無意味だ。
青い呪文を瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageで再利用するには最低(1)(青)(青)を出せるようにする必要がある。
反面、多色であれば他にも使いたい色があるわけで、もし2枚とも島であったならシングルシンボルの呪文しか唱えることが出来ない。
片方がDual Landsであったならばいくらかは楽になるだろう。
つまり、基本地形だけでは瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageを活かすことが難しい。
具体例を挙げるならばTeam Amerecaにおいては思考囲い/Thoughtsizeを使うに当たって必要なマナは(1)(青)(黒)
であり、Himn to Tourachに至っては(1)(青)(黒)(黒)だ。
その他に緑マナも供給しなくてはならない。
3色デッキでは結構つらくはないだろうか?
これらを解決するためにはDual Landsをはじめとする特殊地形にお世話になるが、そうすると不毛の大地/Waste Landに対して今までのデッキ以上に弱くなる。
青マナがでる土地がDual Landsだけであった場合、その土地が壊されると瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageは使い物にならない。
手札破壊が怖い場合は黒マナを生み出すDual Landsを優先的に狙っていけばいい。
兎にも角にも瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageが機能するためには量的にも、質的にも十分なマナ基盤をもたなけらばならない。
それか色を減らすかどちらかである。
つまり、不毛の大地/Waste Landによる影響がさらに強くなり、瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageを含むデッキの多色化に歯止めをかけることになるだろう。

ちなみに、瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageを採用しない場合は今までどおりのマナ基盤で事足りるので、あえて瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageを入れないデッキというのもありではないだろうか。
NO RUGなんかはそれでも十分戦えると思う。
もしくは、上記に挙げた弱点を克服したマナ基盤を持つ瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage入りデッキが考案される可能性もある。
たとえば、青マナ以外の呪文を意識的に使うようにすれば良い。
そうすれば瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageのフラッシュバックも唱え易くなる。
言いかえればシングルシンボルの呪文がたくさん入るようになるということだ。
この選択肢はありだと思う。

もちろん、これは個人的な予測なのでもしかしたらどんどん色拘束の強い強力な呪文を詰め込み、それらを瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageで使いまわすと言ったデッキが出来るかもしれない。
それか、瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageが使われなくなることだってあり得る。

追記
以上の様なことから、理論的には瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageを最も活かせるのは青単という事になってしまう。
マナ基盤が安定しているからだ。
秘密を掘り下げるものを得た今、ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Cliqueと共に青単ビートができるのか??
瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage。

このカード、もはや説明不要の強さを誇り、デッキが合えばまず採用されるカードになったことは周知の事実であろう。
今回はこのカードに対する対策。
これからのMagicは、このカードの存在も考慮したデッキ構築を行う必要がある。

具体的にカード名を挙げながら自分の考えを述べさせていただきたい。
他にもたくさんカードがあるが、個人的に注目してるカードを優先する。
今回はタイトル通り

Spell Snare / 呪文嵌め (青)
インスタント
点数で見たマナ・コストが2である呪文1つを対象とし、それを打ち消す。

現在のメタに非常に合致している良呪文。
腐ることのほうが少ない。
タルモゴイフ/Tarmogoif、石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mysticを始めHymn to Tourach等にも対応が出来る。
後手1ターン目にこれらの呪文を打ち消せることは非常に大きい。ANTにも刺さる。
虚空の杯/Chalice of the VoidのX=1にさえも対処。
誤った指図/Misdirectionによる影響を受けないことも高評価。目くらまし/Dazeも(青)でつぶせる。
精神的つまづき/Mental Misstepが消えた今、現役のカードでこの呪文を一対一対応で打ち消せる呪文は少ない。
青いカードであるため、おなじみForce of Willのピッチコストに充てることも可能であるというお決まりの便利さも魅力。
強力な2マナカードがある限り、それを1マナでカウンターできるこの呪文も強力な呪文である。
青使いのみなさん、是非ご検討ください。
これからどんどん価値が上がっていくカードであると思っている。

ずいぶん前の話になるが、Magicに新しいフォーマットが設立された。
モダン(Modern)である。

個人的にはちょっと参加しづらいと思っている。
Modernが制定された理由はLegacyの人気が下がり、Magic OnlineでのModern人気が原因らしい。
そしてWizards of the CoastはExtendedとLegacyの橋渡しにもなると考えている。
カード資産の問題も含まれているように思える。
しかし、そのような理由でフォーマットを生み出していいのだろうか?

もし、これから先Magicが十数年続くと、また同じことが起きないだろうか。
今度はこう言われるのだ。
「ModernとExtendedの間が開きすぎてそれを埋めるフォーマットが必要だ。Modernも競技人口が減ってきている。だから新しいフォーマットを・・・・(以下略)」
そしてさらに後には・・・・
もう言うまでもないだろう。

確かに楽しいフォーマットではあるが、上記のようなことを考えると抵抗がある。

ちなみにModernを語る上で、Extendedを壊れた環境であり、健全な環境が必要で、それがModern見たいなことも言っていた。

Legacyにおいて使われないショックランドもModernでは非常に価値の高いマナ基盤だ。
つまり、在庫の再利用というか商売っ気が非常に強く感じられる。
Magicは商品である。
そして、Magicは売り出す方が儲けなければならない。
それはわかる。
それでも個人的には首をかしげてしまう。

加えて、禁止カード設定も理解に苦しむ。
3ターン目の勝利が無くなるようにするらしいが・・・・・
事実上、親和禁止Dredge禁止しているようなものであるし、その他いろいろ突っ込みたくなるものが禁止になっている。

強いデッキが出来ました→じゃあ、そのデッキ駄目だね。
っていうのはどうかと思う。
弱体化させるならまだしも・・・・・
これでは安心してカードを集められないではないか。

それに、さまざまなデッキがあり、メタが決まってないことが面白いといった意見もあるが、それはModernがまだ若いフォーマットであるだけで、いずれは落ち着くだろう。
現に、禁止前は8Postで固定されていたではないか。

Modernは確かにやっていて楽しいと思う。
しかし、楽しいと思うのとこのような感想を抱くのは別だ。
自分自身、Modernに参入する日は来るのだろうか・・・・
やっちゃうのかなぁ・・・
前回、コンボデッキにおいて確実性と速さを比べた場合についてご指摘をいただいたので少し掘り下げてみます。
コンボデッキには様々な種類があるので議論がどうしても一般的なものにとどまってしまう。
ということでデッキを限定します。
デッキはANT。
質問してくださった方が愛しているデッキです。
自分も好きですが、ターミネーターは毒殺のほうが好きみたいです。(←実際強いですよ)

閑話休題。。
そもそも、コンボデッキが勝利するためにはコンボを決めきる必要がある。
つまり、コンボデッキにとって勝つために必要な初期手札はコンボを決めきる可能性が高い手札ということになる。

まずはライフの観点から。

コンボデッキの場合、往々にしてダメージ許容量(どれだけのダメージを受けても平気か=どのくらいライフが残っていればコンボを安全に発動させ、勝利できるか?というライフ値)が存在する。
(なお、High Tideではダメージ許容量が高い。だから対策が無いZoo等に対しては非常に強い。Hive Mindも集団意識ルートの場合は同じ)

ANTはダメージ許容量は比較的低い。
つまり、ダメージを受ける前にコンボを発動させることが確実性につながり、それは多くの場合は早いターンで決めることである。
結局、早期決着の初期手札こそが高い確実性を持つ。
教科書的に書けば、多くの場合は早いことは確実性の十分条件である。しかし、逆は成り立たない。
なに??
その時のための不正利得/Ill-Gotten Gainsルートがあるって?
確かに。でもね・・・・・・
ライフが少ない時は不正利得/Ill-Gotten Gainsルートに変更すればいいじゃん!
ってなわけにはいかないわけですよ。

理由は下記。

①不正利得/Ill-Gotten Gainsルートをとるためにはむかつき/Ad Nauseamルートよりも良い手札である事が必要である。
つまり、自由に変更できるものではないということ。(両方可能ならアド死の無い不正利得/Ill-Gotten Gainsルートのほうが好まれる)

②不正利得/Ill-Gotten Gainsルートは墓地を経由する=墓地対策カードに引っかかりやすくなる→確実性低下

以上の二点が出てくる。

②に関しては確実性を重視し、アド死しないために不正利得/Ill-Gotten Gainsルートを選択したにもかかわらず、相手の介入を自分から許すことにより確実性を低下させるという矛盾をはらんでいる。

不正利得/Ill-Gotten Gainsルートがいかに相手の干渉を受けやすいかということを説明するためには、なぜANTというデッキがIGGy-POPよりも成功し、環境におけるトップメタまで上り詰めたかの理由を考えれば一目瞭然だ。
ANTの歴史は面白い。簡単に説明すると、IGGy-POPはANTの不正利得/Ill-Gotten GainsルートによりStormを稼ぐデッキであり、そこにむかつき/Ad Nauseamを手に入れたことにより、むかつき/Ad NauseamをキーカードとするANTとなった。
そして墓地対策に弱いため墓地を使わないANTのほうがよりコンボを決めやすく、繁栄した。
すなわち、不正利得/Ill-Gotten Gainsルートは意外むかつき/Ad Nauseamルートに比べ、相手が何らかのアクションキューを持っていると脆いという事だ。
詳しく言うと不正利得/Ill-Gotten Gainsルートは墓地対策で一瞬にして沈むため、それらを考慮すると確実であるとは言えない。もし、不正利得/Ill-Gotten Gainsルートのほうが確実であるならばANTよりも好成績を収め、今のLegacy環境でも猛威をふるっているはずであるが、そうなっていないということは不正利得/Ill-Gotten Gainsルートが確実性に劣るということを示唆していると考えられないだろうか。

言いかえれば、相手に干渉されないように、つまり確実性を高めるためにはなるべくむかつき/Ad Nauseamルートをライフが多い段階で打つのが最も確実ということになる。

加えて、①の要素もあり、不正利得/Ill-Gotten Gainsルートは安定しない。IGGy-POPがANTほど安定しなかったのはこの不安定性も足を引っ張っていると思う。
ANTはむかつき/Ad Nauseamを唱えればコンボスタートであり、ほぼフィニッシュまで持っていけるが、IGGy-POPでは早い段階だとStorm数が足りず、動けない。
墓地対策なんか置かれた日には対策カードサーチのために時間を取られ、目も当てられない。
となると相手に敗北する機会が多くなる。
されにダメ押しすると、相手のカウンターをせっかく手札破壊で落としても、回収されてしまう・・・・・
お気づきだろうか?
ここでも「コンボ完成までの早さ」が勝利への確実性へとつながっていることに。

ちなみに、ではなぜANTにおいて不正利得/Ill-Gotten Gainsルートが使用可能かというと、普通に考えてANTに対してまずケアすべきことはむかつき/Ad Nauseamであり、その分不正利得/Ill-Gotten Gainsに対する対策(=墓地対策)が甘くなってしまう。
純粋にむかつき/Ad Nauseamから不正利得/Ill-Gotten Gainsに絡めてStorm数稼ぎに使えることも大きい。
不正利得/Ill-Gotten Gainsよりも「早い」むかつき/Ad Nauseumに対してケアを集中させざるを得ないことによって不正利得/Ill-Gotten Gainsが生きているのだ。
コンボ完成までの早さはこの視点から見ても重要であると言える。
そして、このように二つのルートを持つことがANTの強さの一つである。

お次はターミネーターも言っていたように対策カードと相手のアクションについて。

まず、対策カードについてはANTのサイドボードの話題が良く上がっているようだが、もう少し系統的に詳しく議論する必要があると思う。
翻弄する魔道士と虚空の杯/Chalice of the Voidそして精神壊しの罠/Mindbreak Trapは同列に扱っていい対策カードではないと思う・・・・。
まあ、それは後にして。

多くの場合、コンボを決めるターン数が多くなる=相手の土地が増える→マナが使える
であり、より多くのアクションをとれるようになってしまう。
また、パーマネントによる対策の場合、より多くの対策カードが展開されてしまう。
となると、それらに対応するためにANT側も対策カードを使う必要があり、コンボに使用出来るカードは少なくなる。
このことはANTにおいて不正利得/Ill-Gotten Gainsルートが扱いづらくなることを意味する。(①参照)
つまり、Stormで決めるならばむかつき/Ad Nauseumルートのほうが必然的に多くなる。
が、ターン数が多くなるとライフも削られる→むかつき/Ad Nauseumルートの確実性が落ちる。
つまり、「早期決着が一番」ということになる。
対策カードもなるべく使われないうちに倒す→なるべく早めに決着。という実に単純な考え。
それが出来たらみんなしているが、とにかくターンがたつごとにクロックパーミッション・Zoo等を相手にしている時はANT側に対しては不利になる。
とくにカウンターを持つ相手の場合は1ターン中に複数のカウンターを唱えられるようになってしまうのは正直つらい。

最近は闇の腹心/Dark Confidantをサイドから投入する場合もあるが、それで勝てる相手はミラーマッチかクロックを捨てたコンボ系である。
実際、暗黒波/Dark Blast一枚で止まることが多い。(Vintageでは特にあり得る)

対策カードの面からみても、相手に展開される前、カウンターが唱えられるようになる前に決着をつけることが確実性を上げることになるとご理解いただけただろうか?

もちろん、パーミッション相手に静寂/Silenceを持っており、タイミングを伺っている場合などは機会をみて行動したほうがいいなど、そういった状況もあるかもしれない。
しかし、それでも早い段階に決めるに越したことはない。

はっきり言って確実に決まるならその方法が一番良いに決まっている。しかし、確実に決まるなんてわからない。
となれば、待つか、早く決めに行くかの選択になる。
個人としては、上記のようなことから早い手札が確実性のある手札につながることが多く、コンボデッキに関してはコンボ完成スピードが確実性の目安にもなると思う。
つまり、コンボのキープ基準はコンボ完成までの早さが重視されるべきであるという意見になります。

なお、こういった考え方にはいろいろな視点、捉え方があり、自分の考えがすべてでは無いと思っているので他にもたくさん意見が出ると思います。
自分の意見以外も知りたいので、そういった意見があれば是非、教えてほしいです。
今回は指摘していただいた倉成さん、ありがとうございました。
倉成さんからの意見に対する回答は後まわしで申し訳ありませんが・・・・

今回紹介したいのはこのカード。

Ethersworn Canonist / エーテル宣誓会の法学者 (1)(白)
アーティファクト クリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric)
このターン、アーティファクトでない呪文を唱えた各プレイヤーは、追加のアーティファクトでない呪文を唱えられない。
2/2

LegacyではANTをはじめとするストームデッキ対策に良くサイドボードから投入される。
もしくはメインからも。だが、メイン投入されるデッキは少なかった。
しかし、このカード、最近になってメインからの採用も十分考慮に値するようになった。

理由は・・・・・ANTがトップメタに返り咲いたから!

ではありません。一部あるかもしれませんが。
そう、最近の話題を独占している彼です。
瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage。
Zoo等にとってはこのカードに対する一種の回答のようなものだと思う。

唱えられた時点で打ち消しがない限りはアドバンテージをつけられてしまうこのカードに対する実にリーズナブルな解答であろう。
ついでにStorm系デッキに対してもメインから耐性が多少なりともつくのでメタ的にもあっている。
さらに、クロックパーミッションだと相手のターンに除去を使うとターンエンドに渦巻く知識/Brainstormも唱えられなくなったりだといろいろと厄介。
ちょっと使ってみてはどうだろう?

Magicをやる以上、多くの人はデッキを構築する。
デッキを適切にプレイするにはたくさんの技術が必要なのは言うまでもない。
もちろん、人によって得意、不得意が存在する。

個人的にはデッキを適切にプレイする上でまず気をつけるべきことは、初期手札をキープorマリガンかを正確に見極めることだと思う。
これはプレイング以前の問題であるが、気をつければ出来るというものではない。
デッキにあった選択基準を知っていることが必要であり、その基準を知るためにはたくさんのマッチをこなすことが必要だ。
そして、デッキを使いこなすために最も必要かつ、時間がかかることの一つはキープ基準の把握であるといっても過言ではないだろう。
大会等で好成績を残しているデッキは公開され、慣れてきたMagicプレイヤーならおおよそのデッキの動きはわかる。
しかし、キープ基準はどこにも載っていない。
そのデッキに適当なキープ基準があり、それを知っている人が使った上での結果なのだ。
つまり、各カードの使い方がわかっていてもデッキを適切にプレイは出来ない。

調整を行う場合、プレイングやカードの効果をチェックする人はたくさんいるだろうがキープにまで気を配っている人は少ないと感じる。
もちろん、ちゃんとやっている人もいる。
負けたマッチと勝ったマッチの初期手札をメモすることは効果的であると思う。面倒くさいが。
調整をキープ基準確認に使わないのは非常にもったいない。

状況によってたくさんのことがあるため、絶対的に正しい基準は存在しない。
No Landキープでさえもあり得る。
しかし、何らかの目安はあるはずであり、少し書いてみようと思う。
自分自身、非っ常に適当なハンドでプレイすることが少なくない(むしろ多い)ため、こうして書くことは自分に対する戒めの意味もある。

※Vintageでは特に「初期ハンドが命!」とかいうデッキも存在すると言われているが、そんなのはどんなデッキ・どんな環境でも同じであり、Vintage環境のデッキが非常に大きく強調されるのには少々疑問を感じる※

あまり具体的に書くと非常に長くなり面倒くさそうなので適度に書く。
それに、完璧に正しいわけではないし。
特にビードダウンに限っては、自分よりも良い見識をお持ちの方がたくさんいると思う。
これは、自分があまり使わない類のデッキタイプであり、まだまだ経験が不足していると感じる面が少なからずあるからだ。
したがってビードダウンは他の人にまかせます(投げやり)

★相手がわからない状態です★(つまり、大したことは書けない)

デッキタイプによりかなり違うので大雑把なことしか書けないが・・・・・
面倒なので▼土地と▼その他について書こうと思う。
とりあえずLegacy。

▼土地
ポイントは基本地形。
つまり、Dual Landsよりもフェッチが優先される。
理由は簡単。
もみ消し/Stifleは相手がフルタップ又は青マナが出ないときにフェッチを起動することにより回避出来るが、Dual Landsは不毛の大地/Waste Landでほぼ喪失確定。
そして、もみ消し/Stifleはデッキ(青系デッキ)を選ぶが、不毛の大地/Waste Landはデッキを選ばない。つまり、使用される枚数が違う。
(キープ基準とは関係ないが、Vintage、Legacyにおいて常に不毛の大地/Waste Landを念頭に置いた土地の展開は必要不可欠)
デッキ構築の際にも、「如何に基本地形を多くできるか」を問うことが大事。色事故も怖いが・・・・。
なお、コンボデッキでもない限りは土地一枚キープはあまりおススメ出来ない。
特に、渦まく知識/Brainstormだのみのキープは危険。

▼その他
†クロックパーミッション
構成によりだいぶ変わる。手札破壊やら、土地破壊やらありますからねぇ・・・・
が、少なくとも一枚はクロックがあると良い。

◆チームアメリカ・デッドガイ◆ミラーマッチでは闇の腹心/Dark Confidantが優先。

†コンボ
ANTとかHive Mindとか書かなかったのはいろいろな人が書いてるからいいかなと思ってです。

ANTなら2ターン前後に勝利する手札→2ターン後に5マナ出せるか?(つまり、むかつき/Ad Nauseam 打てるか?)が一つの目安になるかも。
手札破壊もあればベター。

Hive Mind、Sneak Showなら4ターン前後で勝利でき、High Tideなら3(4)ターンで決められる手札が良いだろう。

コンボデッキではターン数が非常に重要。
まずはこの考え方で間違いはない。

「確実に勝つのが優先!」だからターン数じゃない!なんてことは言わないように。
多くの場合、確実に勝つために早いターンで決めることが必要なのだ。
理由は割愛。わかりますよね??

お次はVintage。はっきり言って、相手のデッキによって全くキープ基準が異なるのでろくなことは書けません。当たり障りのないことだけです。

▼土地
基本はLegacyと同じ。
しかし、基本地形が極端に少なく、マナ基盤もMoxに頼ることが多く非常にシビアな環境であるのでDual Landsスタートも一般的。
理由はMUD系やその他の特殊なデッキしか不毛の大地/Waste Landが入っていないことも大きい。おそらく、Vintage環境ではLegacyよりも不毛の大地/Waste Landsの

採用率は低い。そのためにDual Landsもある程度は信頼のおけるマナ基盤となっている。
なお、Dredgeは全く異なるキープ基準を持つ。
MUDも面倒。

▼その他
†Oath
言わずもがなドルイドの誓い/Oath of Druids。
可能なら1ターン目に出せるようにする。
また、修繕/Tinkerがあるだけでキープする人もいる。目的は荒廃鋼の巨像/Blightsteel Clossusによる一撃必殺。
魅力的だが、危険。カウンターがないとバウンス一枚で負けることも。しっかりと判断するように。

†MUD
先手と後手でいろいろ違いすぎます・・・・
面倒なので省略。
Mishra’s Workshopを持ってるかも基準になりますし。

†Bob Gush
カウンター又は手札破壊があると良い。
その他はいろいろ。
1ターンキル手札であっても、前方確認無しでのぶっ放しは相手デッキが判明していない場合にはお勧めできない。

たとえば

ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Will
Mana Crypt
Demonic Tutor
Black Lotus
汚染された三角州/Polluted Delta
Fastbond
噴出/Gush

とか。

◆◆ミラーマッチの際は何よりも闇の腹心/Dark Confidant◆◆

†Turbo Tezz
同じくカウンターか手札破壊。
目安は3ターン目には無限ターン。

このカードの能力は

研究室の偏執狂/Laboratory Maniac
(2)(青)
クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)
あなたのライブラリーにカードが無いときにあなたがカードを引く場合、代わりにあなたはこのゲームに勝利する。

2/2

Vintageで使われる可能性のあるクリーチャーの一つだと思う。
具体的にはDemonic Consultationでライブラリを空にしてドロー、最後の審判/Doomsdayで組み込んでも良い。

個人的には何かあるんじゃないかと思っているがどうなる事やら。
能力は


激浪の研究室/Riptide Laboratory
土地
(T):あなたのマナ・プールに(1)を加える。
(1)(青),(T):あなたがコントロールするウィザード(Wizard)1つを対象とし、それをオーナーの手札に戻す。


このカード、イニストラード参入により大きな役割を持ったと個人的には思っている。
理由は瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageの追加。
まあ、計3マナかかってしまうのでそんなに強いか?
と言われれば強いところばかりを強調は出来ないが。

しかし、実はこの土地、他にも相性の良いカードがある。
そう、ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique。

ちなみにヴェンディリオン三人衆/Vendilion Cliqueと激浪の研究室/Riptide Laboratoryの組み合わせは実際に使われていたこともある。
相手の大型クリーチャーをブロックしつつ戻してヴェンディリオン三人衆/Vendilion Cliqueの誘発型能力を再利用したりしていた。

Karakasでいいんじゃね?
という意見もある。
実際、その通りだと思う。
Karakasなら引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Tornも手札に戻せる。
従来なら入れる理由としては二枚目の自分のヴェンディリオン三人衆/Vendilion Cliqueバウンス用Karakasか対消滅をケアしたうえでの採用だと思う。

しかし、それもイニストラードまで。
瞬唱の魔道士/Snapcaster Mageの参入により、Karakasよりも激浪の研究室/Riptide Laboratoryを選ぶ理由が出てきた。
バウンスの強みはブロックした時に戦闘ダメージが入らないことであり、梅澤の十手/Umezawa’s Jitteや殴打頭蓋/Batterskullの能力を止められる事。


自分としては新しいカードにより、古いカードに出番が回ってくることは非常に嬉しい。


いつかは自分が昔集めていたCity of Shadowsにも役割が回ってくる・・・・・はずないか。

[補足]
City of Shadows
土地
(T),あなたがコントロールするクリーチャーを1体、追放する:City of Shadowsの上に貯蔵(storage)カウンターを1個置く。
(T):あなたのマナ・プールに(X)を加える。(X)はCity of Shadowsの上に置かれている貯蔵カウンターの数である。
知らない人もいるみたいなので一応。
Maze of Ithは通常相手クリ―チャーに使うものだと考えられている。
これはMaze of Ithの能力の「ダメージを与えない」部分の活用である。

しかし、戦闘終了ステップにプレイすることにより、ダメージを与えつつアンタップすることができる。
このトリックは公式の大会でも使われている。
→聖遺の騎士/Knight of the Reliquaryでサーチして、大きくなった聖遺の騎士/Knight of the Reliquaryに疑似警戒。マーフォークには効果覿面

以下に詳細。
戦闘ダメージステップでダメージを解決。
戦闘フェイス中は攻撃クリーチャーであるので、戦闘終了ステップでMaze of Ithの能力を起動可能。
つまり、アンタップ&ダメージを与えられる。
(この場合、対象のクリーチャーにもダメージは与えられてしまう事には注意)

EDH等で使われる機会の増えてきたMaze of Ithであるが、是非活用してもらいたい。
特にタップシンボルを含む起動型能力を持つジェネラルは攻撃に参加しつつ、能力を起動できる。
もちろん、相手クリーチャーに対してはすぐれた防御手段であるので、使いどころは見極める必要がある。
2011年10月現在、おそらくVintageのトップメタに君臨しているデッキ。
Tezzeret’s Vaultは多くはStorm系とのハイブリッド(Bob Gush)をとるか、Time Vaultによる無限ターンを可及的速やかに実現するためにサーチや求道者テゼレット/Tezzeret the Seekerを多めに搭載したTurbo Tezzに分かれる。

※Bob Gushは正確にはStormがTezzeret’s Vaultをタッチしたと考えるのが正当かもしれない※

以上よりStormデッキについて書くにあたり、Tezzeret’s Vaultは是非知っておいてもらいたい。
なのでTezzeret’s Vaultについて書こうと思う。
Tezzeret’s Vaultは有名なデッキであり、知っている人は多いと思う。
ご存知の方は読まなくて構わない。

なお、Vintage環境の青がらみのデッキは修繕/Tinkerと荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossusによる早期決着戦略も取り入れている場合が多いことも多いことも明記しておく。

修繕/Tinkerが入る理由は単にカードパワーが高いからではない。Tinker/修繕はTezzeret’s Vaultにおいてはサーチカードとして機能する。
Time Vault又は通電式キー/Voltaic Keyの二枚がそろえば良いので、片方が場にあるときにTinker/修繕(+アーティファクトとマナ)があれば無限ターン突入。
アーティファクトはVintageにはMoxやSol Ring/太陽の指輪があるので修繕/Tinkerを唱えることは他の環境に比べて難しくない。
修繕/Tinkerもサーチカードで持ってくることができるが、Vintageにおいて修繕/Tinkerがサーチされることはそれほど多くはない。
よくサーチで持ってくるカードについては別の機会に。
状況によって荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossusとの使い分けが可能なことも長所の一つである。
稀にDredge相手で間に合わない時にはトーモッドの墓所/Tormod’s Cryptを持ってくることも。

求道者テゼレット/Tezzeret the Seekerは-X能力でサーチ出来る。特に、Time Vaultをサーチした次のターンまで求道者テゼレット/Tezzeret the Seekerが除去されなければ無限ターン。
5マナソーサリーでのアーティファクトサーチカードとして使用しても良い。

その他にもたくさんのシナジーを搭載している。
そのようなシナジーにあふれたデッキを見て、自分で納得、関心させられるのもVintageの楽しみの一つだと思う。

以下にTurbo Tezzのサンプルレシピ。
Main(60)

インスタント(11)
4 Force of Will
1 Mana Drain
2 ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall
1 渦巻く知識/Brainstorm
1 Ancestral Recall
1 吸血の教示者/Vampiric Tutor
1 けちな贈り物/Gifts Ungiven

ソーサリー(8)
3 思考囲い/Thoughtseize
1 Time Walk
1 Demonic Tutor
1 Regrowth
1 修繕/Tinker
1 ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Will

クリーチャー(3)
3 闇の腹心/Dark Confidant

アーティファクト(17)
2 師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top
1 Time Vault
3 通電式キー/Voltaic Key
1 Black Lotus
1 Mox Emerald
1 Mox Jet
1 Mox Pearl
1 Mox Ruby
1 Mox Sapphire
1 Mana Crypt
1 太陽の指輪/Sol Ring
1 魔力の櫃/Mana Vault
2 厳かなモノリス/Grim Monolith

アーティファクト・クリーチャー(1)
1 荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus

プレインズウォーカー(5)
2 精神を刻むもの、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor
3 求道者、テゼレット/Tezzeret, the Seeker

土地(15)
1 トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy
4 汚染された三角州/Polluted Delta
1 沸騰する小湖/Scalding Tarn
1 溢れかえる岸辺/Flooded Strand
2 島/Island
1 雪冠の島/Snow-Covered Island
1 沼/Swamp
2 Underground Sea
2 Tropical Island

Sideboard (15)
1 四肢切断/Dismember
1 暗黒波/Darkblast
2 誘惑撒き/Sower of Temptation
2 精神的つまづき/Mental Misstep
4 大祖始の遺産/Relic of Progenitus
2 鋼の妨害/Steel Sabotage
3 三角エイの捕食者/Trygon Predator

以下はこのデッキに対する個人的意見。

従来のものよりも対Oath中心の構成の印象を受ける。

まずはメイン。

◆ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall

対MUD用ともOathとも見られる。
また、自分のMoxをはじめとするマナ・アーティファクトを戻してマナ加速することも可能である。
→この手法はStormも稼げるのでStorm系で多用される。
MUDに対しては相手がアーティファクトを展開後、ターン終了時に唱えることで一種のTime Walkとしても働く。
うまくいけばディスカードに追い込むことも出来る。
虚空の杯/Chalice of the VoidでX=1で置かれたときにも対応可能。
Oathで出てくる一撃必殺の荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossusのみならず、被覆持ちの墨溜まりのリバイアサン/Inkwell Leviathanを戻せることも大きい。
→引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Tornに対してはサイドの誘惑撒き/Sower of Temptationで対応。
誘惑撒き/Sower of Temptationがあるなら荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossusもバウンスせずに奪うこと。

ミラーマッチでは相手のTime Vaultのアンタップがスタックに載った時に唱えるように。
決して早まって唱えてはならない。対応してアンタップをされてしまうとゲームエンド。

◆師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top

闇の腹心/Dark Confidantの腹心との相性は言わずもがな。
有名なコンボとして通電式キー/Voltaic Keyとのドローがある。
①師範の占い独楽/Sensei’s Divining Topのタップ能力を起動
②スタックで通電式キー/Voltaic Keyで師範の占い独楽/Sensei’s Divining Topをアンタップ
③再び師範の占い独楽/Sensei’s Divining Topを起動
こうすることで①の時には師範の占い独楽/Sensei’s Divining Topが場にないため、普通にトップの師範の占い独楽/Sensei’s Divining Topをドロー出来る。
EDHでも有効であるので是非使ってほしい。
もちろん、Mana Vault/魔力の櫃等の複数マナを生み出すアーティファクトをアンタップすればマナ加速にもなる。

ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Willはもちろん、けちな贈り物/Gifts Ungivenもマストカウンター。
けちな贈り物/Gifts Ungiven自分のターン終了時に唱えられて解決した場合、十中八九負けが確定。(カウンターがあれば別だが、それでも厳しい)

◆闇の腹心/Dark Confidant
解説必要なし。普通のマッチではもちろんミラーマッチで真価を発揮する。

◆精神を刻むもの、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor
説明不要。
引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Tornや荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossusも怖くない。

サイドボード

◆暗黒波/Darkblast
対闇の腹心/Dark Confidant呪文。
Oathのギミックの核である禁忌の果樹園/Forbidden Orchardから出るスピリットトークンに対して唱えることで誘発を阻止できる。
対Vault用の見えざる者の大魔道師/Magus of the Unseenも対応可能。
一応、師範の占い独楽/Sensei’s Divining Topや精神を刻むもの、ジェイス/Jace, the Mind Sculptorでいらないカードをトップに積み込んだ上で発掘を利用することで不要なカードを処分できる。
ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Cliqueにも刺さる。


◆誘惑撒き/Sower of Temptation
ほぼ対Oath用。
引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Tornを奪えれば勝利は近い。

◆三角エイの捕食者/Trygon Predator
非常に優秀なクリーチャー。
メタによってはメインデッキに2,3枚採用されることもある。
Oathに対しては非常に有効。
MUDに対しても出せれば効く。
ミラーマッチでも強い。
タフネス3が重要で、闇の腹心/Dark Confidantを一方的に葬れる。火と氷/Fire Iceでも落とされない。
ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Cliqueもブロックできるため、ダメージレースで不利にはならない。


Mtgは様々なレギュレーションがあり、やっていて楽しいカードゲームだと思う。
競技人口や年齢層も厚いことも魅力の一つである。
しかし、Vintage環境での人数はそれほど多いとはいえないだろう。
個人的にはVintageをプレイする人にも増えてもらいたい。
Vintageが少ない原因の一つとしてあまり環境の内容やデッキ、よく使われるカードが正しく知られていないことが挙げられる。
Vintageのことを知れば興味が出て、始める人もいるかもしれないと思う。
ということで自分の知っている範囲でVintageについて紹介。

まず、伝えたいことは
「Vintageはそれほど壊れた環境ではない」
ということである。頭ではわかっていても、Vintageと聞くとどうにも頭がそっち方向に行ってしまう人もいないだろうか?
それには言葉だけ言われても納得できない部分があるからだろう。
そんな観念に対し、具体例をあげて反論してみたい。

そもそも「壊れた環境」というのはどんな環境だろうか。

開始数ターンで終わる環境=コイントスが勝敗を分けてしまう環境?
パワーカード一枚で決まる環境?
どれもそうかもしれない。

しかし、個人的にはある特定のデッキしか勝てない環境のほうが壊れた環境であると感じる。

事実、VintageにおいてWotCの制限カード指定は、ある特定のデッキが環境を支配し過ぎるときに、そのデッキの弱体化を目的として制限カードとしている。
つまり、特定のデッキの一人勝ちを許さないために制限カードは存在する。
それでも勝率の高いデッキは出てきてしまうが・・・・

Vintageにもそれなりのデッキタイプは存在しており、代表的なものとしては

Tezzeret’s Vault
Storm
MUD
Dredge
Oath
Fish

等があげられる。
ほかにもいろいろある。
これらはハイブリッドデッキであることも決して少なくない。
もちろん、ある程度の勝率の高いデッキは確かに存在するものの、特定のデッキでなければ勝てないというものではない。

たとえば、最近あった大会では、Storm系デッキが上位やMUDがひしめく中、優勝したのはDredgeだった。

Dredgeだって瞬殺デッキではないか?
何もできないまま終わることもあるのでは?
という疑問もあるかと思う。

確かに、Dredgeに関してはそういったことも少なくない。

しかし、決勝戦ではそういったことが起きたのは始めのマッチだけであり、第3マッチでは1ターン目虚空の力線/Leyline of the Void、2ターン目真髄の針/Pinthing NeedleでBazaar of Baghdad指定したうえに3ターン目に修繕/Tinkerから荒廃鋼の巨像/Blightsteel Colossus>が出るという内容であり、決してDredge有利の内容ではなかった。決着がついたのは7ターン以上経過してからである。

また、実際のベスト4で行われたマッチを少し紹介したい。
Bob Gush(Storm系)のデッキが勝利したマッチであったが、その勝ち方が闇の腹心/Dark Confidentと三角エイの捕食者/Trygon Predatorで4-5回ビートダウンするというものであった。
ちなみに、相手は強迫/Duressで初手の吸血の教示者/Vampiric Tutorを落としていたが、その後は土地1枚で止まり、をで一体除去した以外はほとんど何もしていない。

VintageはMoxといったマナ基盤が存在するために土地が14枚前後といったことも少なくなく、土地事故も多々引き起こされる。
決してレガシーのデッキでは歯が立たないといったことは無い。
カウンター合戦の末に両プレイヤーの手札が空になり、グダることもあり得る。
こうなればどの環境にもあり得るトップデッキ勝負である。
Vintageにおいて闇の腹心/Dark Confidentや精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptorの採用はそのようなときに速やかに手札を補充できること、キーカードを集められるという理由も大きい。

以上のように、Vintageは瞬殺が横行する環境でもなければ、特定のデッキが支配し過ぎるする環境でもない。(もちろん、勝率の高いデッキは存在する。これはどの環境でも同じであろう)

この日記を読んで少しでもVintageを知りたくなった人、プロキシでもよいのでVintageのデッキを作ってまわしてみたらどうだろう。
対戦してもいいし、実際にレガシーのデッキで戦ってもいい。
きっと楽しいと思う。

もし、これらのことを知ってVintageに興味を持っていただけたら・・・・

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